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いのちのはかり

食べ物の重さをはかるための「はかり」ではありません。
いのちの重さを感じるための「はかり」です。

このはかりに食品サンプルを載せると、その食品の背景にある自然と人の営みの物語がアニメーションによって表示されます。置かれている食品は、牛乳パック、おにぎり、チョコレート、コーヒー豆、はちみつ、水(ペットボトル)の6品目です。ぜひ手にとってはかりに載せてみてください。


「いのちのはかり」に表示される、食品のストーリー

はちみつ

ミツバチの一生は約1ヵ月で、そのうち、花のみつを集めるのは2週間くらい。
その間に約10,000kmもの距離(きょり)を飛び回り、集めた花のみつが「はちみつ」として残るのはわずか5グラム・・・ティースプーン一杯分ほどしかありません。

牛乳

牛の赤ちゃんは、生後2ヶ月で360リットルの乳を飲みます。それに比べて人間(日本人の場合)は、一生の間で約2,600リットルの牛乳を飲みます。私たちは、生きている間ずっと、牛から大切ないのちの恵みをわけてもらっているのです。

世界196カ国のうち、水道水をそのまま安全に飲める国は、12カ国しかありません。どんなに技術が進化した時代でも、暑い国や裕福でない地域で暮らす人々にとって安全な飲水を手に入れることは決して当たり前ではないのです。

コーヒー

1杯のコーヒーに使われる豆(15g)を栽培するために、約140リットルの水が使われます。畑で育てたり、豆を加工する間にとてもたくさんの水が必要なのです。また、育つまでに3~5年もかかる1本の木から、たった約40杯分のコーヒーしかできません。

ひと粒のたねもみから稲が成長して実るお米は、400~500粒になります。つまり、たった6粒のお米がお茶碗一杯分(約3000粒)のご飯になります。私たち日本人がお米を食べ続けられるのはひと粒ひと粒の驚くような生命力のおかげです。

チョコレート

カカオの木は一年で約3,000の花をつけますが、実(カカオポッド)は1%程度しか採れません。しかも、カカオの花はとても小さく、一部の昆虫でなければ受粉ができないのです。そんな貴重な1個の実から採れるカカオ豆は、板チョコ一枚分にしかなりません。

音声ガイドナレーター:宇賀なつみ